【2023中山金杯予想】2023.01.05(木)予想①

　新年の開催を飾る東の名物重賞。競馬ファンの間では『一年の計は金杯にあり』などという言葉もあるほどだが、ハンデ重賞だけにそれほど甘くはない。

　ハンデ戦ながら、過去10年で斤量増になった馬が〈8.4.3.10〉と活躍していたが、過去３年は該当馬が３年前が４頭、２年前が２頭で、昨年は該当馬がいなかった。そのうち馬券に絡んだのは３年前の勝ち馬１頭のみと傾向が薄れている。これも同じようなデータではあるが、過去10年57.5キロ以上を背負っていた馬が〈3.2.1.5〉で馬券内率54.5％だが、過去３年では該当馬自体が３年前２頭、２年前と昨年が１頭ずつと少なく、やはり馬券に絡んだのは３年前の勝ち馬のみである。また、これらを合わせた斤量増となった57.5キロ以上を背負った馬は〈3.2.1.1〉と馬券対象を外れたのは１頭しかいないが、その１頭は３年前に馬券対象から外れている上に、その後２年は該当馬すらいなかった。

　ここまでハンデ増や重ハンデの馬について述べてきたが、今年はハンデ増の馬が約半数の８頭、57.5キロ以上がいずれも斤量増で３頭と多く出走する。しかし、これは今年から負担重量が引き上げられるためのものであり、これまでよりもハンデ増となる馬が増えるのは当然の傾向である。そのため、今年は斤量増の馬や重ハンデ馬を過去のデータから重視するのは尚更根拠がないものと言える。とは言え、ハンデ増の馬が約半数の今回、ハンデ増の馬を割り引く理由はない。

　では、今年も使えそうなデータがないかと言えば、そうではない。過去10年前走の距離別では、芝2200以上の馬は〈1.0.0.24〉で2018年の勝ち馬以外は全滅。さらに、前走ダートも〈0.0.0.4〉と全滅。また、前走の着順別では、前走５着以内の馬が〈8.9.8.38〉と馬券内の多くを占めており、過去３年の勝ち馬が該当し、２年前と昨年については、馬券内の全ての馬が前走５着以内である。他では、過去10年の枠順では１〜４枠が〈8.6.6.55〉に対し、５〜８枠が〈2.4.4.74〉と内枠有利が顕著である。

　これらのことから、前走芝2200未満、前走５着以内、内枠の条件を重視し、ハンデ、騎手、コース適性などを加味して狙いを定めたい。

　本命は◎アラタ。前走芝2000の福島記念を一番人気３着で、今回は４枠７番に入った。前走距離、前走着順、枠順の３要素を全て満たしており、斤量57キロもこなせる。芝2000は〈3.0.2.7〉だが、福島記念で２年連続３着や札幌記念４着がある。中山で２勝を挙げており、距離コース適性も問題なく、今回は一番人気から解放される点も妙味がある。札幌記念でもコンビを組んだ鞍上横山武騎手は当舞台で過去３年全騎手トップの37回馬券に絡んでおり、馬券内率40.7％と得意にしているため、乗り替わりはかなりプラス材料となる。

　対抗は◯ラーグルフ。前走芝2000の３勝クラスを一番人気１着で、今回は２枠３番に入った。この馬も前走距離、前走着順、枠順の３要素を全て満たしており、斤量は56キロはGⅠやGⅡで背負い慣れている。芝2000〈3.0.1.2〉で着外は皐月賞と弥生賞のみ。当舞台でのGⅠホープフルＳで３着があり、中山コース勝ちもあることから距離コース適性はある。鞍上戸崎騎手は当舞台馬券内率42.3％と得意舞台。一番人気になりそうで妙味はないが、過去10年一番人気は〈3.1.4.2〉で堅実なため割り引くことはしない。

　３番手は▲カレンルシェルブル。前走芝2000の３勝クラスを一番人気１着で、今回は４枠８番に入った。前述２頭同様にこの馬も前走距離、前走着順、枠順の３要素を満たしており、斤量56キロは近４走の57キロより軽い。芝2000〈3.2.2.2〉で掲示板を外したことがない得意距離。中山コースは１回しか走っていないが、セントライト記念４着で問題ない。鞍上斎藤騎手は昨年当レースをレッドガランで制しており、連覇が懸かる。

　なお、前走距離、前走着順、枠順の３要素をクリアした馬はあともう一頭マテンロウレオがいるが、前走ハンデ重賞で56キロ２着ながら今回はハンデ57.5キロと重く、中山〈0.0.0.3〉にもかかわらず２番人気と妙味がないことから一枚評価を下げた。また、前走距離、前走着順はクリアしたものの外枠に入ったレッドランメルトは８枠で評価を下げた。他に前走距離、前走着順の要素をクリアした馬はいない。

（↑その他の印は最強競馬ブログランキングのブロガー予想にて公開済）